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痕跡を​辿る

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痕跡、というと通常わたし達がいるリアルな世界で過去に何かしらのことがあったことを示す形跡であるが、コンピュータなどの人間味の無い場所ではそういうものを見ることはまずないとお思いだろう。しかし実はコンピュータやネットの世界でもそうした何かがあったと分かる「痕跡」を見つけることができる。以下の文章を見てもらいたい。

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一見すると何の脈絡もない英数字だが、これはキーボードを布で拭いた時に文字入力を ON にしていた時に入力された文章である。この英数字とキーボードの文字を照らしあわせてみると分かると思う。

Image from Gyazo

打たれた文字を参考にして、こうして動線を引くことによってどこから始まってどこで終わりかの始点・終点の関係性が分かると思う。ランダムに拭かれた動きであったとしても文字入力、そこから動線を引くというところからある程度の形を残し、そういった部分からどこから拭く動作が始まったのかを知ることが出来る。

その昔「くぁ w せ drftgy ふじこ lp」というネットスラングが流行っており、この文章だけ見ても何かの法則性があるか分かなかったのだが、これは日本語入力の状態で特定のキーボードの段を左から右に指を滑らせたら入力される文字列なのだと教えてもらってようやく分かったのであった(下図参照)

Image from Gyazo

これも入力された文字を「痕跡」にして入力装置から察すると分かるものではあるが、通常ではなかなかに気付かないものである。

関連: 目をつぶって書いたブログ

これはデスクトップ用のキーボード入力に限った話だけではなく、違ったデバイスからでも同様の「痕跡」が見受けられる。

8 位?!!?!、!!?!!?!!?!

この文章をキーボードで入力する際に「、」の読点を含むといったことはまず無いと思う。しかし実際この文章は iPhone から入力されたものであると知るとなんとなく「痕跡」が見えてはこないだろうか。

Image from Gyazo

iPhone に限らずスマートフォンには「フリック入力」という入力方法があり、上下左右に指でズラすように動かすと該当の文字が打てるという方法だ。画像から察するに「!」や「?」を入力する際に「、」も間違って入力されてしまった、ということがここから分かると思う。

こうした入力ミス、いわゆる打ち間違いはプログラムによる自動入力や人工無能などから入力されたものからは出てくることはない、人間味のある「失敗」から生まれるもので眺めてみると入力した人の行動が見れて興味深いものがある。

入力ミスというのは仕事をする上ではあまり起こしたくないミスではある、がこうした失敗したという痕跡の元を辿ることで何があったのかとイメージすることもできるので、「転んでもタダでは起きない」みたいな考え方があってもいいのではないかと思ったり「すえう」わけだ。

あ、「する」わけだ。

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